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不得手な曲げ加工
弱点です。
うちの機械は「金型がなくても曲がる」というのが売りで、材料径別に揃えてあるツールで曲げ加工を行います。よって、イニシャルコストなし、金型作成期間が不要のため短納期を実現します。
しかし、なんでもかんでも出来るというわけには行かないんです。
苦手な加工は平面に仕上げることなのです。
小判型の金具ですが、どうしても平面に加工できません。
写真の右側が最初に加工する曲げです。こちらはきれいに平面に上がります。しかし、写真左側、上方向に歪みがあります。これがどうしても出てしまうのです。
その原因を説明させてください。最初の曲げは問題ありません。干渉物もなくきれいに曲がります。
問題となるのは2回目の曲げです。
2回目の曲げを行うと、このように線材に干渉してしまうのです。歪んでますよね。
この歪みをなくすことが物理的に不可能。 そのため段差が生まれます。
ちなみに、動画はこちら。
弊社の設備では、どうしても「切断」が工程の最後になります。
そのため、このようなものをきれいな平面に上げることができないのです。
手加工を追加すれば直りますが、人不足もあり、なかなか難しいのが現状です。
私には出来ませんが、色々な方法で可能です。
切断を最初に行って、曲げ加工を行う機械があります。切断してから曲げれば干渉しません。当然、弊社にこのタイプの機械はありません。金型作成技術もないので導入は不可能なのです。
この加工のデメリットは、「金型代」がかかるということです。メリットは平面に曲がることと、弊社の機械と比較して加工速度が速いことです。
「フォーミング加工」と呼ばれるものです。参考動画を勝手にリンク。
動画投稿している企業と繋がりはございません。
ご自身でフォーミング加工業者が見つからない場合はお問合せください。
弊社、協力工場で加工を行い納品させていただきます。
他にはこんな機械があれば加工できます。
切断したワークを保持しておき、曲げる。こんな機能の備わった加工機もあります。
まぁ、その分高いのですが・・・。
ドイツ製、あこがれます。ドイツってやっぱり凄いもの作ります。
正確に見積もりはとってないのですが、弊社にある設備の3倍以上の価格がするとの噂です。
それぞれの製品形状によって、最適な加工機械が変わります。
その知識が私にはあります。最適な加工方法をご提案、または形状変更によるコストダウンを提案させていただきます。是非、お気軽にお問合せください。